急成長のメルカリの仕組みと人気の理由
メルカリは自分で値段設定して、物品を販売できるネット上のフリーマーケットのような仕組みで、2013年よりサービスを開始しました。
物をネットへ出品して個人間の売買をする点では、ネットオークションと同じなのですが、ネットオークションは落札者(買い手)が値を付けるのに対して、メルカリは出品者(売り手)が値を付けることになり、この点が大きな違いとなります。
メルカリの人気は、なんと言っても手軽さにあります。
アプリをダウンロードして、スマホで撮影した物品を出品するだけで、誰でも取引を始めることができます。
取引の成立した際には、10%との販売手数料が差し引かれますが、ネットオークションのように事前の出品手数料のようなものはありません。
このような出品までの作業が極めて簡単な事と、事前費用を一切必要としないことなどから、主婦層を中心として人気が急激に拡大していったのです。
急成長の裏にはトラブルの評判も多数
手軽さを売りにした仕組みの背景には、多くのトラブルも発生しているようです。
トラブルは、出品者側の被害も購入者側の被害も伝えられていて、説明不足や認識不足で起こるとトラブルも多いようです。
出品者側の被害
- 購入代金が入金されない
- 受取評価がされない
- 値下げを要求された
購入者側の被害
- 商品が届かない
- 商品が不良品だった
- 商品が偽物だった
- 出品者の都合で取引をキャンセルされた
このようなトラブルが発生して双方で解決できない場合には、消費者センターへの連絡・相談などで対応しましょう。
現金出品を可能にした直後に社会問題へ
メルカリでは、希少価値の高い記念硬貨や紙幣以外の現行紙幣出品は禁止されていました。
しかし、印刷ミス・穴ずれや二千円札などの現行硬貨・紙幣でも希少価値が高いとされるレア硬貨・紙幣の出品要望が強かったことに応え、2017年2月14日か現行硬貨・紙幣の出品を可能にしました。
ところが、出品される普通の現金に対して、額面以上の値段をつける出品者が急激に増加したのです。
この状況から「クレジットカードの現金化ではないか?」「マネーロンダリングに利用されているのではないか?」との疑念が、ツイッターなどのSNSで拡散され大きな話題となりました。
その後、事態を重く受け止めたメルカリは「利用規約の第8条33項にある『マネー・ロンダリングを目的とした行為』に抵触している可能性がある」として、現行紙幣の出品を禁止にしました。
現金の次はチャージ済みSuicaの出品
現行紙幣の出品禁止対応で事態は収束すると思われましたが、考えを巡らしてルールの隙を突く輩は後を絶ちません。
今度は、1万円以上チャージ済みのSuicaを出品し、チャージ金額よりも高い値段設定で販売する出品者が出てきたのです。
こちらも、出品されているものが電子マネーに代わっただけで、クレジットカードの現金化などは十分に考えられます。
この一件に対しても、メルカリでは人力で対応し、明らかに金銭目的と思われるものは削除し、今後も監視の目を強化していくようです。
しかし、このようなイタチごっこ状況が続くことは今後も十分に考えられますので、より強力な監視強化と問題発生の抑止に勤めていくとを期待したいと思います。